エンタメ消化器官

様々なエンタメ作品に対する個人的な感想

今年の感想、今年のうちに。-9月~12月編-

まえがき

4月に体調を崩して以来、このブログをサボり過ぎて、感想をまとめ損なっていたので、一気にまとめることにしました。

4月~8月編、9月~12月編に分けてまとめます。

よろしければお付き合いください。

 

※ネタバレをいとわない形で書いています。未鑑賞の方や、ネタバレを一切踏みたくないという方が閲覧する場合はご注意下さい。

鑑賞した作品一覧(2023年9月~12月)

ミステリと言う勿れ
ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!
デビルマン
ジョンウィック:パラベラム
ジョンウィック:コンセクエンス
アオラレ
劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇
劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇
レオン 完全版
ゴジラ-1.0
犬王
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
ミラベルと魔法だらけの家
ドミノ
共謀家族
回廊とデコイ

ノートルダムの鐘
プリンセスと魔法のキス

 

基本的に鑑賞順に羅列していますが、
シリーズものだけは連続して並べています。
頭に「★」がついているものは、私のお気に入り作品です。

以下にそれぞれのあらすじと感想をまとめていきます。

 

ミステリと言う勿れ

あらすじ

天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整くのうととのう(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路いぬどうガロ(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路かりあつまりしおじ(原菜乃華)と出会う。「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助かりあつまりりきのすけ(町田啓太)、波々壁新音ははかべねお(萩原利久)、赤峰あかみねゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴くるまざかあさはる(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…
次第に紐解かれていく遺産相続に隠された<真実>。
そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の<闇と秘密>があった――― 。

引用:下記サイトより

not-mystery-movie.jp

感想

映画館にて鑑賞。

テレビドラマと比べても通常運転だなって感じで、映画にした意味みたいなのはよく解らなかったです。テレビのスペシャルドラマでよかったんじゃないかなと感じてしまいました。整くんの視点やお喋りは相変わらず面白いし、原作読んでなくても楽しめるように作られてるのはスタッフさんや役者さんの力量だなと感じました。

 

ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!

あらすじ

子供のころより‘危険な存在’である人間から隠れて暮らしてきたタートルズたち。
'普通のティーンエイジャー'として彼らが住む大都市ニューヨークのみんなに愛され受け入れられたい
ーその願いを叶えるため、新たな友人エイプリルの助けを得つつ謎の犯罪組織との戦いに繰り出す。
そんな彼らの前に現れたのはミュータント化した敵の大群だった・・・

引用:下記サイトより

turtles-movie.jp

感想

映画館(吹替)にて鑑賞。

2Dとクレイアニメの間のような絵柄の面白さや、チョークで描いたようなエフェクトなど、アイデアは最高だったのですが、それ以上のものが私には見当たりませんでした。演出があまり入っていないのか、構図がよくないのか、映像の流れにメリハリがなく、せっかくのアクションシーンもカッコいいのに見応えは薄かったです。あと、画面がもう少し明るいと見やすくなるんじゃないかなと思いました。後半に行くにつれてどんどん暗くなっていきます。下水道とか、夜とか、暗い場所の設定が多いので仕方ない部分もあるとは思いますが、それはそれとして、映像的にもう少し嘘をついてもいい部分だったのではないでしょうか。

ストーリーも、深く考えなければ勧善懲悪で、やはりお子様向けなのかな、と感じてしまいました。見栄えがいいだけにあまりにも惜しい……

 

デビルマン

あらすじ

両親を亡くし、牧村家に引き取られた高校生・不動明は、親友・飛鳥了の父の死をきっかけに、人類の滅亡を画策するデーモン(悪魔)と合体することに。その強い意志により、人間の心を残したデビルマンとなった明は、デーモンと孤独な戦いを続けるが…。

引用:下記サイトより

filmarks.com

感想

Amazonプライム・ビデオにて鑑賞。

クソだクソだと言われていたので、どんだけ酷いクソなのかと思っていましたが、そこまでボロカス言われるほどクソではないのでは、と私は思いました。

確かに出演者の演技力がほとんど壊滅的だったのは事実です。ですが、演出面はかなり凝っていて、そこだけはもう少し評価されてもいい気はしました。攻撃のインパクトのところだけアニメ絵になるのとか、新しい表現に挑戦している感じもあるし、カッコよかったです。女子2人のお化粧シーン、鏡に映ってる2人をどうやって撮ったんだろう、とか。

ただ、私は原作を読んだことも、アニメを観たこともないので、比べたら「全然違うじゃん!」ってなる可能性はありますが、少なくとも全く知らない人間から観たら、そこまで破綻してるようには見えなかったです。変なのは変ですが←

主人公がデフォルトで棒読みなうえ、怒りと叫びの演技が特に下手過ぎて、もうちょっとなんとかならなかったんだろうか…… あと、シンプルに滑舌が悪いので、時々何を言ってるのかマジで分からない瞬間もありました。

シーンを切り貼りすることでセリフが矛盾していると指摘している動画を見かけましたが、ああいう行為は控えてほしいなと思います。確かに賞賛されるような映画ではないのかもしれませんが、あえて「より酷いもの」として見せ物用に偽造してしまうのはどうかと思います。(そもそも映像を勝手に利用することもアウトです。

 

ジョンウィック:パラベラム

あらすじ

裏社会の聖域:コンチネンタルホテルでの不殺の掟を破った伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。全てを奪ったマフィアへの壮絶な復讐の先に待っていたのは、裏社会の秩序を絶対とする組織の粛清だった。1,400万ドルの賞金首となった男に襲いくる、膨大な数の刺客たち。満身創痍となったジョンは、生き残りをかけて、かつて“血の誓印”を交わした女、ソフィアに協力を求めモロッコへ飛ぶ。しかし最強の暗殺集団を従えた組織は、追及の手をコンチネンタルホテルまで伸ばして、ジョンを追い詰める。 果たしてジョンは窮地を脱出し、再び自由を手にすることができるのか!?

引用:下記サイトより

johnwick.jp

感想

Amazonプライム・ビデオ(字幕)にて鑑賞。シリーズ3作目。

1も2もあまり覚えてないのでなんとも言えないのですが、誓印とかチケットとか、フレーバーで内容を誤魔化してる感があります。キアヌのアクションを撮りたいだけなんじゃないかって思えてしまう。それならそれでもいいのだけれど。ジョンの奥さんがどんどん関係なくなっていくのがどうにも…… いつの間にか「自由になりたい」が主体になっていて、「おい、復讐はどうした?」ってなります。相変わらず犬派は勝つ。

 

ジョンウィック:コンセクエンス

あらすじ

裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。地下に身を潜め、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がった。 組織内での権力を得た若き高官グラモンは、聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインを強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出す。そんな中、日本の友人、シマヅの協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れる・・・。果たしてジョンは、かつて忠誠を誓った世界との決着をつけて、真の自由を手にすることができるのか!?

引用:下記サイトより

johnwick.jp

感想

映画館(字幕)にて鑑賞。シリーズ4作目。

大阪コンチネンタルが出た瞬間、「これ東京だし、なんなら行ったことあるぞw」ってなってちょっと嬉しかったです。

3時間ずっとアクションの見本市みたいな映画。ずっとカッコいいけど、ずっとカッコいいが故に内容はやっぱり微妙。ジェットコースターが上がったまま落ちてこない感じでした。

ポッと出の悪役は設定的にもストーリー的にもやめてもらいたかったです。もうちょっとジョンが戦う理由に絡めてもらいたかったし、厚みが欲しかったなと思います。

ケインとコウジは、アクションはもちろん、キャラクター性もとてもよかったです。

毎回いろんな言語が入り乱れるのが特徴的なので、字幕で観るほうが面白いかもしれません。でも森川キアヌは最高だから手放し難いよね。今回は字幕版しかありませんでしたが。なんで。

 

アオラレ

あらすじ

美容師のレイチェルは今日も朝寝坊。あわてて息子のカイルを学校へ送りながら職場へと向かうが、高速道路は大渋滞。度重なる遅刻に、クビとなる。最悪の気分のまま下道を走るが、信号待ちで止まると、前の車は青になっても発進しない。クラクションを鳴らすがまだ動かない。イラついたレイチェルが追い越すと、ドライバーの男が「運転マナーがなっていない」と言う。レイチェルに謝罪を求めるが、彼女は拒絶して車を出す。息子を学校に送り届けたものの、ガソリンスタンドの売店でさっきの男に尾けられていることに気づく。店員は「あおり運転の常習犯よ」と警告。車に戻ったレイチェルはある異変に気付いた。が、時すでに遅し。信じられない執念に駆り立てられた男の“あおり運転”が、ノンストップで始まるのだった──

引用:下記サイトより

movies.kadokawa.co.jp

感想

テレビ放送(吹替)にて鑑賞。

いわゆる「無敵の人」が理不尽な大暴れをするサイコサスペンス映画。最初の揉め事でレイチェルが「私も悪かった」と一言謝っていれば、大事故で無関係な人間を巻き込むことも、知り合いが死ぬことも、家族が傷つけられることもなく済んだのかもしれません。

作品としては、ショッキングなシーンもありますが、ハラハラ感もあるし、変に優しさがないところもよく、私は楽しめました。わざわざ追いかけてきて謝罪を要求するような、ああいうタイプの人間には、こちらから近づかない、同じ土俵に上がらない、負けたふりをしてあげるのが吉です。

『アオラレ』という邦題の付け方にはやはり引っかかるものがあります。(原題は『Unhinged』)ご時世を踏まえて安易にジョークめいた邦題を付けたのではないかというのが伺えますが、内容としては煽り運転は主軸ではないです。確かにきっかけは煽り運転であり、カーアクションのシーンも多いですが、そこをタイトルとして切り抜くのはどうかなと思います。

人生に絶望した男が自分の感情や行動のコントロールを失い、誰がどうなろうが知ったことではない。とにかく社会に復讐し、自分に苦痛を与える気に入らない人間たちを成敗しなければならないという妄想に囚われている。そうして暴力と殺人を繰り返す。この映画は「無敵の人」の危険性と凶暴性を主軸にしたサイコサスペンスだと思います。

これは余談ですが、公開当時のCMが最悪だったことは、おそらくこの先も私の中で語り種になると思います。製作陣はウケを狙って作ったんだろうなと思いますが、一人の映画ファンとしては深い溜息をつくしかありませんでした。「アバ泣き」や「テネッた?」もそうですが、誰に向けたなんなんでしょうか…… 確かに印象には残ります。しかし、言葉は悪いですが、ちょっとバカっぽいというか…… そういう広告を観て「よし、劇場に行こう!」ってなりますかね。私だったら「ナメられてんのかな?」と思ってしまいます← もちろんCMやキャッチコピーにとらわれず、観たい内容だなと思ったら観に行きますが……

 

劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇

あらすじ

遠い未来。地下で暮らすジーハ村の穴掘り少年シモンは、兄貴分のカミナ、地上から落ちてきた少女ヨーコとともに、夢見た地上の世界へと飛び出していく。一行は顔の形をしたメカ“ラガン”と共に仲間を増やしながら、地上を支配する獣人達の王“螺旋王”が待つ都テッペリンを目指す。
激しい戦いを乗り越えた末、地上を取り戻した人類の前に再び正体不明の敵が襲来する。
絶対的絶望の窮地に立たされる人類を救うため、シモンと大グレン団は銀河をかけた壮絶な戦いの旅を突き進んでいく。

引用:下記サイトより 

gurren-lagann15th.com

感想

Amazonプライム・ビデオにて鑑賞。

地道にテレビ放送版を観ましょう。

ギュッとし過ぎてエンジンがかかり切らない感じです。

 

劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇

あらすじ

天に風穴が開いた日、明日に続く道を見た。 これは運命と戦い続ける、一人の男の物語――― カミナの死を乗り越え、螺旋王四天王を撃破し、王都テッペリンに迫る大グレン団。 獣人軍との激戦のなか、シモンは螺旋王ロージェノムと相対し、壮絶な一騎打ちの末からくも勝利する。 そのテッペリン攻略戦から七年後―――。 地上を取り戻した人類は瞬く間に文明を構築し、繁栄を謳歌する。 いつまでも続くかと思われた平和な世界。 だがその手を宇宙にまで伸ばしたとき、正体不明の敵が現れる。 抵抗を試みるも、その圧倒的な力になすすべもなく蹂躙される人類。誰もが「絶対的絶望」に囚われたとき、再び彼らが立ち上がる。 シモン、そして大グレン団の最後の戦いが始まろうとしている・・・。

引用:下記サイトより

filmarks.com

感想

映画館/4DXにて鑑賞。

だから4DXはやめておけと←

そしてやはりテレビ放送版を観ましょう。

ダイジェストのターンでやっぱり冷めてしまう……

 

レオン 完全版

あらすじ

凶暴な純愛がここに完結する。『グラン・ブルー』『二キータ』のリュック・ベッソン監督が、ニューヨークを舞台に放つアクション・エンタテインメント!アカデミー賞女優、ナタリー・ポートマン鮮烈のデビュー作。『レオン オリジナル版』には未使用の、レオンとマチルダが心を通わす過程がより緻密に描かれた、22分のシーンを加えた完全版。家族を惨殺された12歳の少女マチルダは、隣の部屋に住む殺し屋レオンに助けを求める。戸惑いながらもマチルダに救いの手を差し出すレオン。そこから二人の奇妙な共同生活が始まった。弟の仇を討ちたいというマチルダにしかたなく殺しのテクニックを教えるレオンと、読み書きもできないレオンに文字を教えるマチルダ。やがて二人の間には父娘とも恋人ともつかない愛情が芽生えていくが…。

引用:下記サイトより

filmarks.com

感想

映画館(字幕)、リバイバル上映にて鑑賞。

私の人生で1、2を争うお気に入り映画です。

完全版では、レオンのマチルダへの感情が、通常版とは少し違う解釈となるシーンが追加されています。

何度観ても、映像の美しさ、2人の絶妙な距離感、演出面、素晴らしい映画だなと感じることが出来ます。

この映画を観ると牛乳を飲んで身体を鍛えたくなるので、ぜひ牛乳を冷蔵庫に置いておくか、飲みながらご覧下さい。

 

ゴジラ-1.0

あらすじ

焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
ゴジラ七〇周年記念作品となる本作
ゴジラ −1.0』で
監督・脚本・VFXを務めるのは、山崎貴
絶望の象徴が、いま令和に甦る。

引用:下記サイトより

godzilla-movie2023.toho.co.jp

感想

映画館にて鑑賞。

気を衒わないド直球邦画。監督の最も得意な分野とゴジラを掛け合わせ、真摯に向き合った結果、真っ直ぐに貫かれた王道作品になったという印象でした。SEとBGMがめちゃくちゃいいので、是非IMAXで体感してもらいたいです。(大轟音や低音の腹に響く感じが苦手な人にはオススメしない) ベスト・オブ・ベストってタイミングでゴジラのテーマ曲が流れ始めて、ものすごく気持ちよかったです。

どうにもならなさそうなことをアイデアで解決する系の話が私はとても好みなのですが、この作品でそれが観られるとは思っていなかったので、大変よかったです。

 

犬王

あらすじ

室町の京の都、猿楽の一座に生まれた異形の子、犬王。周囲に疎まれ、その顔は瓢箪の面で隠された。
ある日犬王は、平家の呪いで盲目になった琵琶法師の少年・友魚と出会う。名よりも先に、歌と舞を交わす二人。 友魚は琵琶の弦を弾き、犬王は足を踏み鳴らす。一瞬にして拡がる、二人だけの呼吸、二人だけの世界。
「ここから始まるんだ俺たちは!」
壮絶な運命すら楽しみ、力強い舞で自らの人生を切り拓く犬王。呪いの真相を求め、琵琶を掻き鳴らし異界と共振する友魚。乱世を生き抜くためのバディとなった二人は、お互いの才能を開花させ、唯一無二のエンターテイナーとして人々を熱狂させていく。頂点を極めた二人を待ち受けるものとは――?
歴史に隠された実在の能楽師=ポップスター・犬王と友魚から生まれた、時を超えた友情の物語。

引用:下記サイトより

inuoh-anime.com

感想

Amazonプライム・ビデオにて鑑賞。

室町時代QUEENの話でした(大嘘

和風奇譚には欠かせない、怨念と嫉妬と怪異の要素をしっかりと押さえながらも、現代ロックバンドのライブを室町時代にやったらどんな感じになるか、という実験的な設定が巧く噛み合っていて面白かったです。

犬王ことアヴちゃんの圧倒的な歌唱力と表現力がこの作品の肝になっています。アヴちゃんじゃないと、あの独特なキャラクターは成立しなかったと思います。映画館で観られなかったことを後悔しました。どうでもいいけど森山未來って歌うんだ←

ダンスパートの作画に関して、「同じカット割が続くのでつまらない」というような感想を見かけましたが、私はあれはわざとなんじゃないかと思っています。マイケル・ジャクソンを彷彿とさせる踊りだったので、わざとカメラを振らず、真正面から、つまりライブ会場で観ている時、もしくはライブ映像を観ている時のようなカットにしたのではないでしょうか。アニメーション独特の外連味を求める人からすれば、確かに物足りなさはあるかもしれません。「何かもっと絵的に魅せる方法があったのでは?」と思ってしまうシーンもいくつかありましたが、ポップスターやロックスターへのオマージュという面から観ると、決して「失敗」や「つまらない」とは、私は思いませんでした。

 

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

あらすじ

廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ
目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。
あの男と出会い、そして二人が立ち向かった運命について…

昭和31年―日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。
血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、
また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。
龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。
そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。
それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。
鬼太郎の父たちの出会いと運命、
圧倒的絶望の中で二人が見たものは――。

引用:下記サイトより

www.kitaro-tanjo.com

感想

映画館にて鑑賞。

私が冷めているせいなんでしょうか……

劇場では泣いている人もいましたが、私は特に何も感じませんでした……

そのため、現状の世間の盛り上がりに戸惑っています……

「ミステリーだ」みたいなことを言う人が散見されましたが、この話は犯人を推理しても意味がないので、そういうジャンルではないと思います。『犬神家の一族』を感じるというのは、確かに、とは思いますが、それに関してもパロディとかオマージュとか特別狙ってそうしたという訳ではなく、舞台がそういう時代なので、そういう家を描いたに過ぎないのでは。観客サイドが勝手に受信してるやつなんじゃないかと思っています。実際どうなのかは判りませんが……

人間の傲慢さ、欲深さ、ドロドロした関係みたいなものはよく表現されていたと思いますが、これを観て、最終的に何をどう感じて受け取ればいいのか私には解りませんでした。

「バディもの」と言われても物足りなさを覚えました。というのも、信頼関係を築くには時間が短過ぎるし、きっかけが薄いと思う…… 命の恩人?そうでしょうか…… ゲゲさんは本気を出せば人が作った縄ぐらいどうってことないのでは…… それにゲゲさんは奥さんに出会うまで人間が嫌いだったはず…… それは根っこの部分だから簡単には変わらないと思うんです。人間を好きな妻を愛しているだけで、自分も人間を好きになった訳ではないのではと思う。そもそも離れ離れになった原因は人間じゃあなかったか。それなのに人間を短時間で信頼して相棒として認定できるものなのでしょうか……

最後いきなりゲゲさんが水木さんに「相棒」って言ったので「え?」ってなってしまいました。そこに至るまで特別協力らしい協力なんてしてなかったような気がするんですが……

最終的にゲゲさんは鬼太郎のために人間の未来を守るという選択をするわけですが、人間になんの恨みも湧かないのでしょうか? 捜索し続けてようやく見つけた愛する者があんな目に遭っていたのに、恨み言ひとつ言わないで、人間の未来を守ってくれるんですか? 我が子の為とはいえ、それはゲゲさん、あなたよっぽど人が良過ぎやしませんか……?

アクションの作画はカッコよかったです。ただ、アクションシーンだけ線の太さがずっと一定なのは気になりました(これは好みの問題もありますが) わざとなのでしょうか? だとしたら、なぜ通常のシーンで耳だけ線が太くなったり、手だけ線が細くなったりしていたのでしょう。謎でした。

エンドロールを漫画にしたのはどういう理由なのでしょう。そこもアニメにしてほしかったです。『ドラッグ●ンドラグーン2』のことを思い出してました←

うろ覚えですが、鬼太郎って確か赤子の時に墓に投げつけられて左目を失ったんじゃなかったでしたっけ。解釈を変えたのでしょうか。それともあまりに酷いこと過ぎるから描写をやめたのかな……

グロの表現を敢えてしない選択をしたのはどういう理由なのでしょう。悲惨なことになりそうでならない。未遂祭り。PG12とはいえ、子供向けにしては内容はかなり大人びているし、大人向けにしては説得力が足らないような…… この作品はとても中途半端な位置にある気がします。どこの層のどういう人に向けて作ってるのかが判らないというか…… ずば抜けて「ココがイイ!」みたいなのも見い出せず、カタルシスも得られませんでした。観終わった時、完全に消化不良を起こしていました。

Wiki目玉おやじのことを読んだら、全く違う話にされてるって判って唖然としました。もしかして同人アニメだったりしますか……?? 原作履修するほうがよっぽど有意義な気がします……いや履修してはないんですが……(汗

鑑賞後にアニメ『墓場鬼太郎』の1話と『漫画鬼太郎の誕生』を履修しましたが、やはり印象が違い過ぎて、「こっちのでよかったのでは……?」みたいな、余計複雑な気持ちになってしまいました…… ゲゲさんと水木さんのビジュアルと声が良いというのは「その通りですね!」とは思うのですが…… それ以上の何かが私には摂取できないようです……

この作品に限ったことではないですが、昨今「観に行く前にこれを履修しておいて!」みたいなムーブがありますが、私は承服しかねています。「予備知識があると120%面白い」は全然やっていいと思うんです。『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』は、それをやってのけていると思いますし。ただ、目指すものって基本的には「予備知識ゼロでも100%面白い」じゃないかなと思っていて。初めから20%を観客に委ねる前提で作って「予備知識ゼロの人が観たら面白さ80%」になるのは、出来れば避けてほしいなって。シリーズものだと予備知識あること前提で作るのも仕方ないとは思うのですが、それでも「誰が観ても100%面白い」を目指していてほしい。勝手な願望ですが。私はそういう作品のほうが好きです。この世に「誰が観ても100%面白い作品」なんてあるわけがないのは解ってはいます。けれど、それを目指していてほしいとは思う、という話です。 ※この場合の「誰が観ても」というのは、人種とか、セクシャリティとか、そういうことではないです。

私に拾い切れなかった何かがたくさんあるのかもしれないし、単に自分には合わなかったというだけかもしれないし。なので、楽しめる方はしっかり楽しんで下さい。私にもそういうものが見つかるといいなぁ。

 

ミラベルと魔法だらけの家

あらすじ

ズートピア』『モアナと伝説の海』のディズニーが贈るミュージカル・ファンタジー
魔法の力に包まれた、不思議な家に暮らすマドリガル家。家族全員が家から“魔法のギフト(才能)”を与えられるなか、ミラベルだけ何の魔法も使えなかった...。ある日、彼女は家に大きな“亀裂”があることに気づく──それは世界から魔法の力が失われていく前兆。家族を救うため、魔法のギフトを持たないミラベルが、“唯一の希望”として立ち上がる。なぜ彼女だけ魔法が使えないのか?そして魔法だらけの家に隠された驚くべき秘密とは!?第94回アカデミー賞(R)長編アニメーション作品賞受賞!

引用:下記サイトより

www.disney.co.jp

感想

テレビ放送(吹替)にて鑑賞。

最後、魔法戻ってくるんだ、ロウソク関係ないんだ、ってなりました。あんな命懸けで守ろうとしたのに…… 全部元通りになるのはさすがディズニーの世界……

」魔法なんてなくても大丈夫!」って展開になるのかと思ってました。結局魔法を使えることが個性になっちゃってる気がしなくもないですが……

メッセージとしては、「どんな人でも悩みはある」、「誰もがそれぞれに特別」ということかなと思います。力持ちで頼りになるお姉さんは力がなくなったらどうしようとプレッシャーを常に感じているとか、花を咲かせられるお姉さんは家のために自分の完璧を保つことに必死とか、一見困り事がなさそうな人でも、外から見てるだけじゃ解らない苦しみや悩みを抱えているというのはよかったです。

吹替版では誤解を生む表現になってる箇所がいくらかあるというのは知っていましたが、そんなに気になりませんでした。観終わってからどこがそれだったのか確認してみましたが、最終的には大きく違うところに着地しているとは思わなかったです。愛のお兄さんの心変わり早過ぎだろ、は確かに思いましたが、それぐらいでした。

昨今は、ディズニー作品(マーベル作品も)ってだけで「はいはいポリコレポリコレ」って言われてしまうのが辛いところです。いろんな種類の作品をずっと作り続けてもらって、あれもこれも当たり前っていうふうにしていくしかないんだろうと思います。今はまだ全然時代の過渡期だと思うので、いろんな作品(ようは前例)が増えれば、それだけ先も広がると思うのですが。肌が黒いキャラがいるだけでポリコレ配慮、同性愛要素が出てくるだけでポリコレ配慮、って安易な判定するのはどうかなと思っています。確かにちょっとやり過ぎじゃないかなって思うこともあるけども。

でも年々メッセージ性が強くなっていってるなっていうのは感じます。作品を通して多くの人を楽しませるというよりも、隅っこで泣いているしかない誰かを救おうとしているような。たまにはシンプルエンターテイメントを作ってくれてもいいと思うのですが。そういう役割をすることにしたのかな。なんて思ってたら、「目的を見失っていた」とのこと。あれ?笑

関係ないけど、ディズニーはもう2Dのアニメは作らないのかな。

 

ドミノ

あらすじ

オースティン警察の刑事ダニー・ローク(ベン・アフレック)は、最愛のひとり娘ミニーを失った悲しみから立ち直れずにいる。容疑者が逮捕されたにもかかわらず、彼は誘拐したことも、どこに連れて行ったのかもまるで思い出せないというのだ。そんなある日、ロークと相棒ニックス(JD・パルド)は、特定の貸金庫を狙った強盗が計画されているという匿名の通報を受け、銀行に向かった。
隠れて監視するロークが目を付けたのは、銀行の外にいたひとりの怪しげな男(ウィリアム・フィクナー)。その男が隣の見知らぬ女性に話しかけると、女性は突然奇怪な行動を取り始める。そんな様子を見たロークは急いで貸金庫に駆けつけ、男より先に到着。目的の金庫を開けると、中に入っていたのはなんとミニーの写真だった。写真には、「レヴ・デルレインを見つけろ」と書かれている。ロークはふたりの警官を伴って屋上まで男を追い詰めるも、警官は突然暗示をかけられたようになってお互いを撃ち殺し、男は屋上から飛び降りた。すぐに見下ろしたが、地面に男の姿はない。いったい、何が起こったのか。
この出来事がミニーの失踪に関係していると信じるロークは、匿名の通報者の居場所をたどりあてる。そこにはダイアナ・クルス(アリシー・ブラガ)という名の占い師がいた。人の心を操る能力を持つ彼女は、男の正体を教えてくれる。彼とクルスはかつて同じ秘密組織に所属していたというのだ。そこにミニーはどうつながるのか。次々に危険が降りかかる中で、ロークはその答を探そうとする。

引用:下記サイトより

gaga.ne.jp

感想

映画館(字幕)にて鑑賞。

観たことある要素しか出てこないうえに、それらを組み合わせて新しい映画体験が生まれているとかでもなかったです。クリストファー・ノーラン監督作品等々のSF面白要素を持ってきて混ぜてみたはいいが何もかもが分離してしまい、結果、化学反応を起こせなかった、みたいな作品でした。ノーラン作品の壁は高い……

全体を通してかなり単調で盛り上がりに欠けていました。途中からルール無用の無法地帯、「そんなの超能力だし、だったらなんでも有りでは?」ってなってしまったのもよくなかったです。観客を悪い意味で裏切っています。途中からルールや枷をなくしてしまうと手掛かりが消えるので観客は予測を立てられなくなる。それは楽しみを奪うことでもあります。「こうかもな」「ああかもな」と考えられる余地がないと「何を見せられているの?」となってしまうので。「これはどういうことだろう」「何が起こっているんだろう」と興味を引かせ、その余地を残しながらも、あれこれ予測させておいて、「そうきたか!」と観客の予測を上回る出来事が起こるのが作品における良い裏切りだと思うのですが……

最後の最後のシーンも、結局どう思わせたいのかが余計に不明になってしまいました。最後のそれすらも構築世界だったってことだと思うのですが、本当に必要なシーンだったんでしょうか…… 入れるにしてももっと予想を上回る驚きがないと「どんでん返し」として成立しないのでは…… なんなら余計に意味が解らなくなり、混乱させるだけでギミックとしての役割を果たせていないと思うのですが、どうなんでしょう……

『ドミノ』という邦題も罪深いです。(原題は『Hypnotic』)「ドミノ」と言われたら並べて順番に倒れていくアレをどうしても思い浮かべると思いますし、そういうストーリー構成を期待していました。実際に登場はするけれど、残念ながらそれ自体はストーリーの要ではないし、象徴という感じでもなかったです。なんでその邦題にしたのでしょう。今回の場合「ドミノ」が示すものは登場人物のことで、「そっちのドミノなのか」みたいな裏切りを生もうとしたのかもしれませんが、かなり余計だったと思います。他にもっとふさわしいタイトルがあったのでは、とも思うし、原題のままでも全然良かったと思います。邦題を変えることで本来の映画体験の邪魔になるような小細工やミスリードをする必要はないし、変に巧いことしようとしなくていいのになぁ、と。まあなんか都合があったんだろう。知らんけど←

こういう系のSF作品を通ってこなかった人には新鮮で純粋に楽しめるのかもしれないです。劇場で若い方が「すっごい面白かった!」と言っていたので。少なくとも、いろいろ通ってきてしまった身としては、これだったらノーラン作品を観たほうがよっぽど面白いよ、となってしまいました。まだあまり映画を観たことがなくて、『ドミノ』を観てめちゃくちゃ楽しめたという方は、ぜひ『インセプション』、『メメント』、『シャッターアイランド』などを観て発狂してほしいです。

 

共謀家族

あらすじ

東南アジア、タイ。リー・ウェイジエ(李維傑)は、幼き日に中国からこの地に移り住んできた。今は妻のアユー(阿玉)、高校生の娘ピンピン(平平)、まだ幼い娘アンアン(安安)の一家4人で幸せな毎日を送っている。小さなインターネット回線会社を経営しているリーは、信心深く穏やかな人柄で、地域の誰からも好かれていた。『ショーシャンクの空に』が大好きなリーは、暇さえあれば事務所で映画ばかり観ている映画マニアでもあった。
そんなある日、サマーキャンプに出掛けたピンピンが、不良高校生に睡眠薬を飲まされて暴行され、その様子をスマホで撮られてしまう。ネットに動画を上げると脅されたピンピンは、自宅にやってきたその不良、スーチャットからスマホを奪おうと揉み合いになり、誤って彼を殺してしまう。スーチャットは、地区の警察局長の一人息子だった。
出張から帰り、妻からすべてを聞かされたリーは、愛する娘と家族を守るため、完璧なアリバイ作りに着手する。常々「映画を1000本も見れば、世界に分からないことなどない」と考えていたリーは、それまで観てきた膨大な犯罪映画のトリックを応用し、捜査の先の先まで読み尽くした完全犯罪を計画する。警察の事情聴取に備え、妻子に想定尋問を繰り返すリーと家族との「共謀」の先にはしかし、予想もつかない結末が待っていた―。

引用:下記サイトより

kyobo.inter-film.com

感想

Amazonプライム・ビデオ(字幕)にて鑑賞。

構成もよく出来ていて大変面白かったです。

警察局長の息子のゲス野郎加減がマジのゲス野郎なので、その部分については相当不快感は強かったです。そこは苦手な人には注意が必要かもしれないですね。

強いて言うなら、もっといろんな映画のトリックをごちゃ混ぜにするのかなと思っていたので、それぐらいです。ゲス野郎とその親への報復もしっかりとしつつ、どこまでが主人公の計算なのかを曖昧にしているところもとても良かったです。快作だと思いました。

勉強不足で『悪魔は誰だ』も『Drishyam』も『ビジョン』も観たことがないので、そこについてはなんとも言えないのですが。元ネタを知らないから純粋に楽しめた部分もあったりするのかもしれません。

編集で切り貼りして一つに集約させるのを「モンタージュ技法」っていうんですね。勉強になります。

演出面もとても良かったと思います。『ドミノ』のCMで「開始5秒で騙される」って言ってましたが、「それってこの映画のほうでは」と思いました。冒頭、「聞いてた話と全然違うな。再生するの間違えた? でもなんか面白そうだしいいか」と思って見入っていたら、実は主人公の創作話をしているシーンで、「これだよこれ!騙すってこういうことだよ!」ってなりました。

 

回廊とデコイ

あらすじ

小林賢太郎のこれまでに制作したショートフィルム、舞台で上演されたコント、新たに撮り下ろした映像を1本の映画にした作品。

引用:回廊とデコイ - 109シネマズ | 109CINEMASより

note.com

感想

映画館にて鑑賞。

映像作品も面白かったけど、やっぱり舞台でのネタが面白かったです。

若干下品なネタ(おならとかトイレとか玉とか)がちょっと多めで、「どうされました?」ってちょっとだけ心配になりました。『そばをください』と『回廊』が私のお気に入りです。この2本は、かなり賢太郎さんって感じがしました。

「やはりそのうち舞台上にプレイヤーとして戻ってきたくなるのでは?」などと淡い期待をしていましたが、パンフレットを読んで、「ああ、もうプレイヤーには戻ってこないんですね……」と確信してしまいました。それでも「彼はずっと作り続けていくんだろうな」という安心感はあります。「面白くてちょっと不思議」な作品をまた観られることを楽しみにしています。

ちなみに、私の好きなおにぎりの具は鮭です。

 

あらすじ

天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。信長は羽柴秀吉明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。

果たして黒幕は誰なのか?
権力争いの行方は?
史実を根底から覆す波乱の展開が、
本能寺の変”に向かって動き出す―

引用:下記サイトより

movies.kadokawa.co.jp

感想

映画館にて鑑賞。

私はビートたけし氏は苦手なのですが、北野武氏は好きになれるかもしれない、と思いました。癪だし悔しいけど、面白かったです←

文章での説明から入るのはクソ映画あるあるなので、出だしはかなり心配にでしたが、そこ以外は問題なく楽しめました。独りよがりや自己満足なだけではなく、この人はちゃんと人を楽しませるために映画を撮っているんだなと感じました。

題材自体は誰でも知っている「本能寺の変」ですが、良くも悪くも、誰もこういう描き方はしたことはなかっただろう、というのは確かです。というかそこまで強く「本能寺の変」にフォーカスされているわけでもないので、あまり気にかける必要もないような。この映画は史実どうこうよりも、エンタメに極振りされているので、そこをつつくのは無粋だと思います。

北野作品はテレビでやっているのをチラッと見たことしかないですが、『アウトレイジ』での思い切りのいい残酷描写は今回も活きています。思っている倍の首が落ちるし血もたくさん出るので、グロや痛そうなのが苦手な人には注意が必要です。男色の描写も多いので、そういうのが苦手な人にもオススメできないです。どうでもいいけどおじさん同士のキスとか濡れ場はなんというか……生々しさがすごい(語彙力

加瀬さんあなたは最高です。少なくとも私はあんな信長を観たことがありませんでした。お国言葉で怒ったり褒めたり喜んだり。振る舞いや、やっていることは非道なのに、その狂気に魅了されてしまいます。冷静に見れば力を振り翳して部下を好き勝手する最悪のパワハラ上司だとおもうのですが、嫌いにはなれないどころか、何故だか魅力を感じてしまうキャラクターでした。「俳優ってすごい」を地で行っていました。どうなってんの……

「時代劇」というと真面目一辺倒で説明的なイメージもありますが、この作品にはあまりそういったイメージはないです。先ほども同じことを書いきましたが、エンタメに極振りされており、バイオレンスとコメディをしっかり取り入れてくれているので、飽きることがありません。難しいことは考えず、流れていくものをただ観ているだけで充分楽しめるいい映画だったと思います。

 

ノートルダムの鐘

あらすじ

舞台は中世のパリ。空高くそびえ立つノートルダム大聖堂の鐘楼に、カジモドという心優しい鐘つき男がひとりぼっちで暮らしていました。冷酷な判事フロローに育てられた彼は鐘楼の外へ出ることを許されず、いつも塔の上から街を眺めては自由を夢見ていました。そして、年に一度の“道化の祭り”の日、愉快な石像ガーゴイルたちに励まされ、ついに塔を抜け出します。生まれて初めての華やかな世界。カジモドは自由を愛し強く生きるジプシーの娘エスメラルダと出会い、初めて友情を知り、そして自らの運命を変えてしまうような冒険に引き込まれていくのです。
個性あふれるキャラクター、アカデミー賞(R)ノミネートの胸を打つ音楽と息をのむ美しい映像。ユーゴーの原作をあの「美女と野獣」のスタッフが壮大なエンターテイメント作品に作り上げました。

引用:下記サイトより

www.disney.co.jp

感想

テレビ放送(吹替)にて鑑賞。

CGと絵画を融合させたような背景とアニメーションが美しかったです。劇中で歌い出すのはいつものことですが、重めの舞台ミュージカル感がかなり強い作品でした。

カジモドは最後、街に受け入れられましたが、結局は誰かのために何らかの大きな功績を残さないと社会に存在を認めてもらえないということなのでは、と受け取れてしまいました。制作されたのが27年も前では時代も違うだろうから仕方ないですが……

都合よく、エスメラルダとくっつく、なんてことが起きないところも現実味を帯びていて少々辛いものがありました。それでも2人の親友が恋仲になることを認める心優しいカジモド。見た目どうこうよりも心の有り様のほうが大事ということだと思います。よくよく考えたら街の人たちからあんな酷い目に遭ったのに、よく許せるなぁ、カジモド……器デカ過ぎ丸……

これはうちのテレビの問題かもしれませんが、全体的にコントラストが弱く、暗い場所のシーンになるととても見づらかったです。

そしてかなりどうでもいいことですが、ガーゴイル達を見た配偶者が「ダークソウルの敵みたい」と言ったので、ところどころ共通点を見つけて勝手にニヤニヤしてしまいました←

 

プリンセスと魔法のキス

あらすじ

それは、運命を変えるキス。

貧しくても愛情豊かに育ったティアナは、大好きな父と一緒に夢見たレストランを開くため、懸命に働く毎日を送っていました。ある晩、富豪の娘シャーロットが、ナヴィーン王子を招待して開いた舞踏会に、ティアナも出席します。すると、一匹のカエルが現れ、ティアナにキスをして欲しいと言います。自分は魔法で姿を変えられた王子だと言うカエルに戸惑いながらも、キスするティアナ。すると、今度はティアナまで…。思いがけない展開に、ティアナとナヴィーンの魔法を解くための旅が始まります!互いに好意を持ちはじめたふたりが本当に大切なものを見つけた時、その魔法も解けるのです。旅の途中で出会う仲間たちとの絆を通し、本当に大切なものを見つけ、夢をかなえてゆく―ディズニーが贈る、新しいロマンチック・ストーリーです。

引用:下記サイトより

www.disney.co.jp

感想

テレビ放送(吹替)にて鑑賞。

結局人に戻るのか…… カエルのまま二人で店作って幸せになる、でもよかったのでは、って気もしますが……

レイ、いいヤツ過ぎる上に死んじゃうんですね……「恋に敗れた悲しみであんなことを……そうに決まってる」なんて、フィクションの中の人はほぼ言わないと思います。だからこそレイはめちゃくちゃいいヤツなんだって感じるんだろうなと。たとえ友達に傷つけられても、そこで感情的になって見放したりしない。友達のいい面を知っているし、それを信じているし、大好きだから助けになろうとする。死んでほしくなかった…… エヴァンジェリンと一緒になれてよかったね、は、いいのですが…… まず死なないでくれないか……私は演出やストーリーの盛り上がりのギミックとして命を落とすキャラが生まれることがツラ過ぎて耐えられないみたいです。まさかディズニー作品でそれを味わうハメになると思わなかったな……

ディズニー感たっぷりの作画と、「そっちもカエルになるんだ!?」まではよかったんですが、最後人に戻ったので着地点も解らなくなっちゃいました。形は問題じゃないんじゃなかったのでは……

シャーロット、普通にいい子でよかったなぁ……

 

以上、「今年の感想、今年のうちに。-9月~12月編-」でした。無理やり年内に間に合わせたので後で加筆するかもしれません←

どなた様も、良いお年を!